a330 パノラマ画面
a327 親子の絆
a326 納骨
お互い死に水は取れないと、覚悟の上とは言え、何の反応もしなくなった父の姿
に、「親不孝な息子だったのか」、最後に一言答えて欲しかった。
15時間も経過しており、ゆっくり対面している間もありません。
喪主としての段取りや、弔問客との応対、時は目まぐるしく過ぎ、仏事での貸切
船や船頭への式たり等、長老の皆さんに教わり、石垣島から黒島の墓へ無事納骨。
島の家で、位牌となった父と二人っ切りになった時、親子でありながら、生涯に
交わした会話の、余りにも少なかった事を、しみじみ感じさせられました。
a325 危篤
a324 巡り合わせ
a323 一条の光
その昔、日本全国、電気や車はなく、空は澄み、おぼろげな星あかりの世界は、
各地で感じられ、人々の心に、大きな影響を与え、情感豊かな人間味が育まれた
のではないだろうか。
あなたは、愛する人の瞳に映える星を、見た事がありますか?
人生、昼間と夜は半分っこ、太陽の下で、星は輝きません。
また、我々の人生、陽のあたる時ばっかりとは限りません。
悩みや悲しみに光を求め、迷う時、星は一条の光を与えてくれる事でしょう。
a322 キラキラ星等
a321 情操
壮大な夜空を南北に割り、宝石をちりばめた、橋のない川、天の川。
年に一度、川を渡る、男女の逢瀬があると言う。
川幅は、何光年にも及ぶ事でしょう。
数え切れない星の数、砂粒一つが地球に値すると言うのですから、昔の人は、と
てつもない、夢を描いたものだと感心させられます。
そして、昼間の原色の世界から、星座を眺め、エキゾチックな潮騒の淡い幻想に
浸る時、心が穏やかに澄んで行くのが感じられますが、この大きな心の振幅の中
から、人間としての情操が芽生え、育まれて行くのではないだろうか。
a320 島の夜
a319 モノクロトーン
a318 防風林
a317 波瀾万丈
a316 師の言葉
730 明子の家
自分の生まれ育った集落にさしかかったが、集落へ入ろうとはせず、そのまま通
り過ごした。
四、五百メートルくらい行くと、そこは明子と出会った小さな森だ。
昔と殆んど変わっていない、自分が草刈をしていた場所と、明子が薪拾いをして
いた所は、三十メートルくらいしか離れていなかったのだ。
ふくよかな明子の姿が脳裏をよぎる・・
なぜあの時、明子に声をかけられなかったのだろうか。今更ながら情けない。
しばらくして、昭二は、更に先へと進んだ。
そこには、明子の家があるのだ。



