a300 命の舞
漂う卵は、殆んどが、魚の餌食になる中、万分の一個が、別な場所に辿り着き、
そこを生涯の棲家とし、立派なサンゴへと成長して行く。
親サンゴは、動く事出来ず、自分の産んだ卵が、生き延びているのか、生死すら
確認する事叶わず、2度と会う事も出来ず、ただひたすら、子の無事を祈るだけ。
私たちに、生き延びる厳しさを教えてくれ、まかり間違っても、殺めないで欲し
い、と叫ぶ、親サンゴの願いが届くはず。
そしてサンゴの産卵、潮の流れが風となる、命の舞。
a299 水中に吹く風
そして、サンゴの群生する、水面2メートル前後の水温は、対流となり、横から
の緩やかな潮流と交差し、縞状水温を形成。
優しく体を舐め、放卵された、無数の卵が、潮の流れになびく時、ふっと、水中
に吹く風を感じさせてくれます。
暖かい南海で水着のまま感じる吹雪、生涯一度体感するのもいいのでは・・
生まれたばかりの小さな命は、浮上と同時に大空へ産声を上げ、さざ波のゆり籠
に揺られての、旅立ち。
a298 珊瑚の産卵
普段は、ザラザラとした感触のサンゴが、ある時期になると、ぬるぬる状になり、
臨月を迎えます。
8月初旬、満月の夜は、サンゴの産卵日でした。
物音一つしない不気味な海底、陣痛が始まり、見渡す限りのサンゴから、数千億
にも及ぶ、朱色の卵が、雪が舞う如く、一斉に放卵。ゆっくり浮上する、命の舞。
動物の誕生に、これ程神秘的な世界があったのだろうか、と感動させられます。
地上の万物は、引力の影響を受けざるを得ません。
生まれたばかりの小さな命、どうやって、引力を振り切り、浮上するのだろうか。
a296 水中段々花畑
a295 母なる大河
美しく咲き乱れるサンゴ群、実は厳しい条件で、生き延びているのです。
サンゴの育成には、年間18度以上の海水温度と、ある程度の塩分濃度、透明度
が高く、太陽光が届く条件が必要です。
しかし日本の最南端、八重山地区は、地球の母なる大河、黒潮が満たしてくれま
す。
a294 貧乏王国大統領
勿論、ひかるは深く反省、その後、家庭を大事にしたのである。
それにしても、貧乏王国大統領、クーデターを起こすような人は、なさそうだ。
無期限任期は、辛いよう・・
野党の皆さん、お願いだ!
総理大臣を引き擦り下ろす前に、この大統領、引き擦り下ろしてくれ!!!!
a293 大統領夫人
女房は、どうも貧乏神から逃がれられそうにもない、どうせなら、とことん貧乏
を舐め尽くそう、と開き直ったのである。
お酒が飲みたい、と言うので、注いでやると、気持ちがほぐれたのか。
「今後は、あんたの事、貧乏王国大統領閣下と呼ばせてもらいますわ・・」
閣下様、私も、立派な大統領夫人になって見せるは! と笑顔を見せてくれたの
である。
めでたし・・・めでたし・・・
a292 任期、無期限?
何んの援助もしなかった親ではないか!
こんな所で、父親の悪口雑言を子供達に教え込まれたら、まともな子に育たない、
と舞い戻って来たのである。
ひかるは、土下座をして謝った。
そして、ほんのちょっと、もう少しだけ時間をくれ。
今の放送業界、誰も気がつかない。自分がやるしかない。
などと、大言壮語、まくし立てたのである。
業界がどうのこうの・・・女房にとっては、へったくれもクソもない事だが、聞
くだけ聞いてやった。
a291 島ザル
a290 大統領就任!
「もう、あんたの顔を見るのも嫌だ!」
「もう、これ以上の貧乏は、嫌だ!」
「出て行け!」
「あんたなんぞ、地球の裏にあるという、貧乏王国へ行けばいい!」
「即、大統領、間違いなし!」と、
がなるだけがなって、まだ足りないのか、周りにあるものすべて叩き割り、子供
を連れて実家へ帰って行ってしまった。
ひかるは、なすすべもなく、一人酒を飲むしかなかった。
翌日、どう対応すべきか、ひかるは、早めに仕事を切り上げ帰ると、女房と子供
達が舞い戻っていた。



